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更新履歴とからんたの呟き
2026/04/18  [PR]
 

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慎重に腰を下ろし、ゆっくり脚を伸ばすと、ヒル魔は詰めていた息を静かに吐いた。
暖炉の火はただ温かく、夜も更けてから凍えて到着した二人を優しく包んでいた。
薄暗い室内で、壁にゆらゆらと四人の影が躍っていた。

『わしは、そなたのように深い瞳の者を見た事がない。』

紡がれた言葉を、隣に座るタタンカが英語で言い直した。

『体が傷つき、心が傷つこうとも、そなたの魂は傷つかない。』

ヒル魔は虚ろに、タタンカの曽祖父だという人物を見つめた。

それは慰めにもならなかった。
体が傷ついたら、意味がないのだ。
ただでさえ身体能力で圧倒的に劣る自分が、その体さえ壊してしまったら、一縷の望みも潰えてしまう。

ヒル魔はじっと、己の左腿を見た。
腫れ上がり、右の腿の倍ほどになっているだろうか。

『休息は停滞ではない。もちろん減退でもない。』

皺だらけで、どこに目があるのか分からないぐらい目蓋が重く瞳にかかっている。
微笑みはなくとも、それはただ、優しかった。

『そなたは守りたいものが多すぎるようじゃ、『輝く闇』。
 泣き方も忘れてしまったのか?
 何も考えず、ただ目の前にあるものを見、ただ聞こえてくる声を聞く。
 休むということは、そなたが思っているよりずっと難しい。』

タタンカの曽祖父の横では、彼の娘――タタンカの母親が、にっこりと笑っていた。

『無理に太陽に焦がれずとも、そなたは輝き方を知っているはずじゃ。』

込み上げてくる何かに、名前をつけることは出来なかった。
肩に回されたタタンカの腕に、慟哭しそうなほどの安堵を感じた。

 


これでもクリフォヒルだと言い切るらんたはバカですか?
はいバカです。
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